「確定申告ボイコット」SNSが大臣を動かした。

 

政治資金パーティー券キックバックの裏金問題。
財務大臣が「申告は議員個人に任せる」と発したことから「#確定申告ボイコット」がトレンドワードになりました。
税務署の申告会場でもちょっとした騒動になるなど波紋を呼びました。

で、この度、財務大臣から「国民も議員も正しく申告を」…と。
ボイコットが効いたようです。

税務調査の指示は控える？

話は続きがありまして。
鈴木財務相の発言に注釈を付けたのが岸田首相です。
税務調査の必要性を問われて、

税務行政の中立性を維持する観点から、具体的な指示は控えなければならない

と。。
いやいや、そりゃあ具体的な指示は税務署単位の話ですからね。
ただすべての税務署のボスは国税庁で、そのボスは財務省（財務大臣）で、そのボスは総理大臣ですから。
具体的な指示は控えたとしても、「やめろ」と指示できるのは岸田首相ですよね。
この期に及んで現場の忖度を引き出すような発言をして、首相正気ですかと。

隠そう、誤魔化そうは…

嘘をついてその場をごまかそうとする行為。
昔はそれでなんとかなったのかもしれませんが、昨今はすっかり逆効果になりました。
一方で、潔く謝って、結果立場は失うにしても、その「潔さ」が一定の評価を受けることが珍しくなくなった感があります。

キックバック受けて確定申告が必要ではと言われて慌て、
申告書に載せるかどうかは議員個人に任せると言って叩かれて慌て、
ちゃんと申告しましょうと言って、でも税務調査するなよと受け止められかねないことを言う…

往生際が悪すぎますね。

Writer｜田中雅樹（税理士）

●単発相談担当・税務顧問担当はタナカ本人です。
●社長の「こうしたい」を取り入れた問題解決を提案する。
●山梨県内の専門学校・非常勤講師として『租税法』を担当（2019年4月～）
●FM-FUJIラジオ出演（1年に1回ペース）、ブログは毎日。