軽減税率が関係ない会社でも、適格請求書に軽減税率の欄は必要?
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「うちは工作機械の部品を売っているから、全部10%の取引
それでもインボイスに“軽減税率の欄”って作らないといけないの?」
こんな疑問を持つかたは少なくありません。
結論:軽減税率欄は不要
安心してください。
軽減税率の取引が一切ない場合、軽減税率用の欄を設ける必要はありません。
インボイス制度では、税率ごとに金額を合計して記載するルールがあります。
ですが、軽減税率が全く発生しない会社では、その記載自体が不要とされているのです。
注意点:標準税率「10%」は必ず書く
でも、気をつけたいのはここです。
- 軽減税率の欄 → 不要
- 標準税率の欄 → 「10%」を明記する必要あり
「標準税率(10%)」ときちんと示したうえで、税抜・税込の合計金額を記載しなければなりません。
なぜ「10%」を明記しないといけないのか
インボイス制度の目的は、仕入税額控除の正確な計算にあります。
請求書を受け取った側(買い手)は、
「この取引にはどの税率が適用されているのか」
を確認しながら消費税を計算しなければなりません。
もし「税率の表示」がなければ、受け取った側は
「本当に10%なのか?軽減税率が混じっていないのか?」
の、判断ができません。
その結果、仕入税額控除の証拠書類としてインボイスが無効になるおそれも出てきます。
だからこそ、軽減税率の取引がなくても、
「10%の標準税率で計算されていますよ」と明示することが必須
なのです。
まとめ
- 軽減税率の欄は不要(対象取引がなければ省略OK)
- ただし、標準税率「10%」は必ず記載する
- 理由は「仕入税額控除の証拠書類」として税率の明示が必要だから
食品などを扱わない事業者にとっても、インボイスの書き方には注意が必要です。
田中雅樹(税理士)
●単発相談担当・税務顧問担当はタナカ本人です
●社長の「こうしたい」を取り入れた問題解決を提案
●県内の専門学校・非常勤講師として『租税法』他を担当(2019年4月~)
●FM-FUJI「教えて税理士さん」出演(東京地方税理士会広報活動)
●ブログは毎日
本日記
朝、外に出ていった我が家の愛猫。
16時過ぎに帰ってきました。
この猛暑の中、一体どこへ行ってきたのやら。
ずいぶん心配しましたが、怪我などしている様子もなく、安心しました。
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