【注意】個人事業者が法人化して後悔するケースとは?その前に考えたいポイント
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「売上が増えてきたし、そろそろ法人化しようかな」
「法人にすれば節税できるって聞いた」
――個人事業主として順調にステップアップしてきた方なら、一度は考える“法人化”。
たしかに法人化にはメリットがたくさんありますが、「法人にして失敗した…」という声も実際にあるんです。
今回は、個人事業者が法人化して後悔するケースと、その対策ポイントをわかりやすくご紹介します。
■ よくある後悔-1-思ったほど節税にならなかった
「法人にしたら税金安くなる」と期待していたのに…
実際には:
- 社会保険料が思ったより高くてトータル負担増
- 役員報酬の設定を誤って逆に損してしまった
- そもそも利益がそこまで出ていなかった
というケース、多いです。
📌 対策ポイント:
法人化前に「損益予測」と「節税効果」をシミュレーションしましょう!
■ よくある後悔-2-社会保険の強制加入で支出が激増
法人になると、たとえ社長一人でも社会保険(健康保険・厚生年金)への加入が必須です。
月々の負担額も個人事業時代の国民年金・国保より高くなることがほとんど。
📌 対策ポイント:
法人化するなら、毎月の固定費(社会保険料)も含めたキャッシュフロー計画が必須です。
■ よくある後悔-3-事務負担が大きくなった
法人にすると、次のような事務手続きがグンと増えます。
- 税務申告書が複雑になる(法人税・消費税・地方税)
- 年末調整や法定調書など、人を雇っていなくても必要
- 登記、定款、株主総会議事録など、法律上の書類が増える
📌 対策ポイント:
税理士や社労士のサポートを活用し、「自分で抱え込みすぎない」体制を最初に作るのが重要です。
■ よくある後悔-4-お金の自由度が下がった
個人事業なら、事業の利益はすぐに「自分のお金」として使えましたが、法人ではそうはいきません。
法人の口座=会社のお金。
役員報酬や配当を経由しないと、自分の手元に出せない仕組みになっています。
📌 対策ポイント:
「社長=会社の財布」という感覚を変える必要があります。
役員報酬の設計や資金計画をしっかり立てましょう。
■ よくある後悔-5-赤字でも税金(均等割)がかかる
個人事業なら、赤字なら所得税も住民税もかかりませんが…
法人は赤字でも「住民税の均等割(最低年7万円〜)」がかかります。
📌 対策ポイント:
赤字でも出ていくコストがあることを理解し、「開業後すぐ利益が出なくても耐えられる体力」が必要です。
■ まとめ:法人化は“目的”を明確にした上で検討を!
後悔した点 | 主な理由と対策 |
---|---|
思ったより節税できなかった | 利益が少ないと法人のメリットが出にくい |
社会保険料が高くて負担増 | 社会保険の強制加入を見越した資金計画が必要 |
事務作業が煩雑になった | 専門家のサポートを最初から前提にする |
お金を自由に使えなくなった | 会社のお金と自分のお金の区別を理解・整理すること |
赤字でも税金がかかった | 法人の「固定コスト」として認識しておくことが大切 |
法人化にはたしかに魅力がありますが、全員にとってベストな選択とは限りません。
「法人化のタイミング」「自分にとってのメリット・デメリット」を丁寧に見極めて、判断しましょう!
ひとりで悩まない。税務のプロが伴走します。
田中雅樹(税理士)
●単発相談担当・税務顧問担当はタナカ本人です
●社長の「こうしたい」を取り入れた問題解決を提案
●県内の専門学校・非常勤講師として『租税法』他を担当(2019年4月~)
●FM-FUJI「教えて税理士さん」出演(東京地方税理士会広報活動)
●ブログは毎日
本日記
今日もずいぶんと蒸し暑い日でして。
見た目(気温)に騙されず、冷房を適度に使っております。
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