美容業の倒産が過去20年で最多に ― いま現場で何が起きているのか
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新年を迎え、初仕事前に、気分転換に美容室を訪れた方も多いかもしれません。
その一方で、2025年の美容業(美容室を含む)の倒産件数は 120件 に達し、過去20年間で最多となりました(東京商工リサーチ調べ)。
数字だけを見ると「一部の失敗例」とも受け取れますが、背景を見ていくと、業界全体が抱える構造的な問題が浮かび上がってきます。
倒産の大半は「販売不振」、しかも小規模事業者が中心
2025年の美容業倒産120件を原因別で見ると、
- 販売不振:100件(全体の約8割)
- 形態別では破産が 111件(92.5%)
と、事業を立て直す前に行き詰まるケースが大半です。
また、規模別では、
- 負債1億円未満:109件(90.8%)
- 資本金1,000万円未満:111件(92.5%)
と、小・零細規模の美容室が中心であることが分かります。
コロナ禍が変えた「来店サイクル」
業界関係者の声として多く聞かれるのが、
- 人件費の上昇
- 水道光熱費や備品価格の高騰
- 過当競争による価格転嫁の難しさ
といった点です。
これに加え、コロナ禍をきっかけに、顧客の来店サイクルが長くなったことも、売上に大きな影響を与えています。
「以前は月1回来ていたお客さまが、2か月、3か月に1回になる」
こうした小さな変化の積み重ねが、経営を静かに圧迫しています。
「美容師不足」だが、常に足りないわけではない
美容業界では人手不足がよく指摘されますが、実態はもう少し複雑です。
- 主婦層が中心の店舗 → 昼間に来店が集中
- 会社員が中心の店舗 → 夕方以降に集中
このように、混雑する時間帯は客層によって異なります。
そのため、経営者からは
「混雑時間帯に合わせて、スポット的に美容師を確保したい」
というニーズも聞かれます。
ただし、人件費の高騰が続く中で、柔軟な人員配置を行うこと自体が、経営上の重荷になっているのも事実です。
店舗数は増え続け、競争はさらに激化
厚生労働省の「令和6年度衛生行政報告例」によると、2024年度末の美容所数は 27万7,752施設。
前年から 3,682施設(1.3%増) と、店舗数は依然として増加しています。
- 競争は激化
- 一方で、固定費は上昇
という、厳しい環境が続いています。
問われるのは「技術」だけでなく「経営の視点」
こうした中で、美容業界には、
- 予約管理などのデジタル化
- SNSを活用した集客
- 業務の効率化(DX)
- 価格の二極化への対応
といった変化への対応力が、これまで以上に求められています。
もはや、
「腕があれば何とかなる」時代ではありません。
おわりに
美容業界は、参入が続く一方で、淘汰も進む局面にあります。
美を提供するセンスに加えて、数字や仕組みをどう整えるかという「経営感覚」が、これからの生き残りを左右します。
倒産件数の増加は、決して他人事ではありません。
今の経営を一度立ち止まって見直す、そんなきっかけとして捉えることも大切ではないでしょうか。
田中雅樹(税理士)
●単発相談担当・税務顧問担当はタナカ本人です
●社長の「こうしたい」を取り入れた問題解決を提案
●県内の専門学校・非常勤講師として『租税法』他を担当(2019年4月~)
●FM-FUJI「教えて税理士さん」出演(東京地方税理士会広報活動)
●ブログは毎日

本日記
昨晩、すべりこみでニンテンドーカタログチケットを購入しました。
2026年1月30日までの販売をもって終了とのことで。
何と引き換えるかというと、まずは「トモダチコレクションわくわく生活」。
それから「リズム天国」の新作。
ニンテンドーからの最後の愛あるプレゼントだと思って、受け取りに行った次第です。
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