ニガテを “半分、強い” に。山梨県中央市の税理士

「国保逃れ」とは何か? いま話題になる理由を制度から整理する

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最近、日本維新の会に関連して「国保逃れ」という言葉が話題になっています。
ニュースやSNSでは強い言葉で語られがちですが、そもそも「国保逃れ」とは何を指すのか、
制度を知らないと正しく理解しづらいテーマでもあります。

今回は、政治的な評価とは切り離して、
国民健康保険(国保)の仕組みと、
「国保逃れ」と呼ばれる行為がなぜ問題視されるのか
を整理します。


国民健康保険の基本構造

日本の公的医療保険は、大きく分けて次の2系統があります。

  • 被用者保険(会社員・役員など)
    ●健康保険組合
    ●協会けんぽ など
  • 国民健康保険(国保)
    ●自営業者

    ●フリーランス
    ●無職者 など

会社員などは原則として被用者保険に加入し、
それ以外の人が最後の受け皿として加入するのが国保です。


「国保逃れ」とはどういう意味か

一般に言われる「国保逃れ」とは、法律上は(形式的には)問題がなくても、

実態としては国保に加入すべき人が、別の制度を利用して国保負担を回避している

と受け取られる行為を指す、俗称・批判的な表現です。

法律用語でも、制度上の正式名称でもありません。


なぜ「逃れ」と言われるのか

国保は、次のような特徴を持っています。

  • 所得が高いほど保険料が高くなる
  • 自治体ごとに財政状況が異なる
  • 高齢者・低所得者の割合が高く、構造的に財政が厳しい

そのため、

  • 本来国保を支える立場にある人が
  • 制度の隙間を使って国保に加入しない

と見える行為があると、

「負担を回避しているのではないか」

という批判につながりやすくなります。


典型的に問題視されやすいケース

「国保逃れ」と言われやすいのは、例えば次のようなケースです。

  • 実態はフリーランスに近いのに、形式的に法人役員となり被用者保険に加入
  • 収入や活動実態があるにもかかわらず、保険料負担が軽い制度を選択
  • 制度設計の想定と異なる使われ方をしているケース

これらは直ちに違法とは限りませんが、
「制度の公平性」という観点から議論になりやすいポイントです。


法律上の問題と「モラル」の問題は別

重要なのは、

  • 法律に違反しているか
  • 制度の趣旨に反していないか

は、別の問題だという点です。

現行制度の枠内で可能な選択であっても、

  • 国保の財政が厳しい現状
  • 国民皆保険を支えるという理念

を踏まえると、
「適切なのか」という政策・倫理的な議論が起こる余地はあります。

今回話題になっているのも、
法違反の有無というより、制度設計と政治姿勢の問題として受け止められている側面が大きいといえます。


税理士として感じる制度上の論点

実務目線で見ると、今回の話題は次の点を考えさせられます。

  • 国保と被用者保険の負担差が大きくなりすぎている
  • 制度が複雑で、一般の人には分かりにくい
  • 「合法か違法か」だけでなく、制度全体の持続可能性が問われている

「国保逃れ」という言葉が出てくる背景には、
個人の問題というより、制度そのものの歪みがあるとも言えそうです。


まとめ

  • 「国保逃れ」は法律用語ではなく、批判的な俗称
  • 多くの場合、制度の隙間と公平性が問題にされている
  • 違法かどうかと、適切かどうかは別問題
  • 今回の話題は、国保制度の構造的課題を映している

制度を正しく理解した上で議論しないと、
感情論だけが先行してしまいます。

国保をめぐる議論は、
誰かを叩く話ではなく、制度をどう設計し直すかという話として見る必要がありそうです。

田中雅樹(税理士)

●単発相談担当・税務顧問担当はタナカ本人です
●社長の「こうしたい」を取り入れた問題解決を提案
●県内の専門学校・非常勤講師として『租税法』他を担当(2019年4月~)
●FM-FUJI「教えて税理士さん」出演(東京地方税理士会広報活動)
●ブログは毎日

 

本日記

YouTubeチャンネル「鷹の爪 公式チャンネル」の
『【税とわたしと鷹の爪】第1章「税って何?」 財務省×鷹の爪団』
を視聴。

ガチ勢・エンジョイ勢 のくだりで笑いました。
税金の入門動画としてすばらしいと思います。

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●火曜キックス
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