事業用の車をプライベートで使ったら経費にできない?税務上の注意点を解説!
スポンサーリンク
個人事業主や法人を経営していると、車を「仕事にもプライベートにも使っている」というケースは少なくありません。
でも、その使い方によっては、経費として認められない場合があることをご存じですか?
今日は、そんな「事業用自動車の私的利用」について、税務上の注意点をやさしく解説します。
✅ そもそも、車の経費ってどこまでOK?
車の維持費(ガソリン代、車検、保険、修理代など)は、「事業のために使った分だけ」が経費になります。
たとえば――
- お客様のところに訪問
- 商品を配送
- 仕入れ先まで買い出し など
こうした使い方なら、当然ながら経費としてOKです。
🚫 プライベート利用は経費になりません
一方、家族の送迎やレジャーでの利用、買い物などは、事業とは関係ありません。
このような使い方にかかる費用は、経費としては認められません。
「事業にも使ってるから全部経費でしょ?」と考えてしまいがちですが、これは税務調査で指摘されやすいポイントです。
✍️ 按分(あんぶん)処理って知ってる?
事業とプライベート、両方に使っている場合は「按分(あんぶん)」という処理を行います。
たとえば、1か月で使った走行距離がこのような場合:
- 事業のため:600km
- プライベート:400km
- 合計:1,000km
この場合、事業割合は 600 ÷ 1,000 = 60%。
ガソリン代や保険料などは、60%だけを経費にするのが正しいやり方です。
👀 按分が難しいときの対応
「走行距離なんていちいち記録してないよ…」という方も多いはず。
そんな場合は、
- 業務日誌(いつどこに行ったか)
- Googleマップの履歴
- スケジュール帳などのメモ
これらを参考に、ある程度の使用実態に基づいて按分比率を決めておくことが大切です。
何となく「半分ぐらい事業だから50%で経費処理」では、税務署に突っ込まれたときに弱いです。
👔 法人の場合は「社用車と役員私用」で注意!
法人名義で車を購入し、社長や役員がプライベートで使っていると、話がややこしくなります。
この場合は――
- 会社から車を無償で借りているとみなされ、「役員給与」と認定されるリスクがあります。
- プライベート使用分をきちんと精算する、または会社が「貸与している」ことを明確にするなどの対策が必要です。
💡まとめ:車の使い方で税金が変わる!
- 事業用の車でも、プライベート利用分は経費にできない
- 按分処理を忘れずに。実態に基づいた比率が必要
- 法人の車を私的に使う場合は「役員給与」として認定されるおそれあり
日々の車の使い方が、経費計上や税金に大きく関わってくることを、ぜひ覚えておきましょう。
田中雅樹(税理士)
●単発相談担当・税務顧問担当はタナカ本人です
●社長の「こうしたい」を取り入れた問題解決を提案
●県内の専門学校・非常勤講師として『租税法』他を担当(2019年4月~)
●FM-FUJI「教えて税理士さん」出演(東京地方税理士会広報活動)
●ブログは毎日
本日記(2025-08-07追記)
『税理士試験1日目でした。』
…と書いたところで、このブログをアップせず。
最後にこの「本日記」を書いてアップするのですが、忘れてしまったようです。
年に2回くらい、こういうことをしてしまいます。
が、いちおう、毎日更新ということでやらせてもらっています。
今日のラジオ
●安住紳一郎の日曜天国
●アンガールズのジャンピン
●カンニング竹山の万博出張
●大吉ポッドキャスト いったん、ここにいます!