花火大会に取引先を招待したら交際費になる?【夏の税務Q&A】
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こんにちは、税理士の田中です。
夏といえば、各地で開催される花火大会!
企業やお店の中には、取引先やお得意様を招待して、花火を楽しみながら関係を深めるというケースもありますよね。
でもここでふと気になるのが…
「この招待費用って、経費にできるの?」
「交際費になるの?それとも何か他の科目?」
今回はそんな**夏のあるある税務相談「花火大会と交際費」**について、わかりやすく解説します。
■ 花火大会のチケット代や食事代、経費になる?
基本的に、取引先との関係維持やビジネス目的であれば経費になります。
たとえばこんなケース:
- 花火大会の有料観覧席チケットを購入して取引先を招待
- ケータリングを用意して飲食を提供
- 自社で用意した提灯やうちわを配布しながら歓談
こうした費用は、「交際費」として処理されるのが一般的です。
■ 交際費として計上する際の注意点
交際費は使い方によっては損金算入の制限があるため、以下の点に注意しましょう。
✅ 誰のための費用か明確に
「誰を招待したのか」「何の目的だったのか」を記録しておくことが大切です。
- 取引先企業A社の部長、営業担当2名を招待
- 日頃の感謝と今後の関係強化を目的とした懇親
など、帳簿にメモや記録を添えると安心です。
✅ 社員だけの花火観覧会なら福利厚生費に
逆に、社員だけを対象とした納涼会的な花火観賞であれば、
・飲食費
・チケット代
などは福利厚生費として処理することができます。
■ 1人10,000円以下なら交際費から除外できる?
→いえ、それは飲食接待費の特例です。
花火大会の観覧費用は「飲食」ではなく、「娯楽・招待費用」として扱われる可能性が高く、
原則、交際費に含まれると考えておいた方が無難です。
■ 交際費の損金不算入に注意(法人の場合)
中小企業(資本金1億円以下)であれば、以下のいずれかを選択できます:
- 年800万円までの交際費全額が損金にできる
- 飲食接待費のうち50%を損金算入できる
花火大会のようなイベント系の支出も、交際費の枠に含まれるので、年間の交際費管理も重要です。
■ まとめ:花火大会の招待=交際費。ただし“誰のためか”がカギ!
ケース | 経費区分 | メモ |
---|---|---|
取引先を招待 | 交際費 | 記録を残すこと |
社員だけで開催 | 福利厚生費 | 全社員対象であることが条件 |
家族や友人も招待 | 一部経費にできない可能性あり | 私的要素の除外を検討 |
「花火大会の費用って、なんとなく経費で落としてた…」
という方は、今一度、誰を・何の目的で招待したのかを振り返ってみましょう。
田中雅樹(税理士)
●単発相談担当・税務顧問担当はタナカ本人です
●社長の「こうしたい」を取り入れた問題解決を提案
●県内の専門学校・非常勤講師として『租税法』他を担当(2019年4月~)
●FM-FUJI「教えて税理士さん」出演(東京地方税理士会広報活動)
●ブログは毎日
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昨晩からほぼずっと雨。
最高気温は真夏日を割るも、蒸し暑さはじゅうぶんでした。
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