インボイス登録を一度やめたあと、再登録はできる?― 国税庁FAQ更新のポイントを整理 ―
スポンサーリンク
令和8年1月16日、国税庁はインボイス制度特設サイトにおいて、
「通達・Q&Aページ(インボイスの取扱いに関するご質問)」を更新しました。
今回の更新では、
インボイス登録を一度取りやめた免税事業者が、同じ年中に再登録するケース
についての取扱いが明確にされています。
実務上も迷いやすい内容のため、ポイントを整理します。
どんなケースが想定されているか
今回のFAQで示されているのは、次のようなケースです。
- 個人事業者(基準期間の課税売上高は1,000万円以下)
- 令和6年4月1日にインボイス登録
- 令和7年12月1日に「登録の取消し」を提出
- 令和8年1月1日から登録をやめた
- しかし、令和8年中にもう一度インボイス登録をしたい
一見すると、
「売上1,000万円以下だから、また免税に戻れるのでは?」
と思ってしまいがちですが、ここに注意点があります。
結論:すぐに免税事業者には戻れない
国税庁の回答は、次のとおりです。
登録に係る経過措置を使っている場合
令和5年10月1日から令和11年9月30日までの間は、
登録申請書に「登録希望日」を記載することで、消費税課税事業者となる経過措置
(登録に係る経過措置)が設けられています。
この経過措置を使って登録した場合、
- 登録日の属する課税期間の翌課税期間から
- 登録日以後「2年」を経過する日の属する課税期間まで
は、
たとえ登録を取りやめても、免税事業者になることはできません。
今回のケースで何が起きるか
設例の個人事業者の場合、
- インボイス登録をやめたあとでも
- 令和8年分については課税事業者として消費税申告が必要
となります。
「登録をやめた=すぐ免税に戻れる」
わけではない、という点が明確にされています。
再登録する場合の手続き
同じ年中に再度インボイス登録をすること自体は可能です。
ただし、次の点に注意が必要です。
1. 改めて登録申請書の提出が必要
再登録であっても、
- 新たに「適格請求書発行事業者の登録申請書」を提出
- 登録希望日を記載
する必要があります。
2. 提出期限に注意
登録を受けたい日から起算して、
15日前までに提出しなければなりません。
(例:令和8年10月1日登録 → 令和8年9月16日までに提出)
3. 再登録後も「2年間」は免税不可
再登録した場合も、
●登録日以後2年を経過する日の属する課税期間まで
は、
免税事業者になることはできません。
「事業者区分」はどう書く?
再登録時の申請書については、
便宜上、
- 「免税事業者」
- 登録希望日を記載
という形で提出することになります。
この点も、FAQで明示されています。
税理士目線の注意点
今回のFAQ更新で改めて感じるのは、
- インボイス登録
- 登録取消し
- 再登録
は、「やめたら元に戻れる」制度ではないという点です。
特に、
- 取引先対応で一時的に登録した
- 状況が変わったので登録をやめたい
と考えている場合、
消費税の課税関係が数年単位で固定される可能性があることには注意が必要です。
まとめ
- インボイス登録をやめても、すぐ免税には戻れない場合がある
- 登録に係る経過措置を使うと「2年間ルール」が適用される
- 再登録する場合も、改めて申請と期限管理が必要
インボイス制度は、
「登録するか・しないか」だけでなく、
「いつ登録し、いつやめるか」まで含めて判断が必要な制度です。
田中雅樹(税理士)
●単発相談担当・税務顧問担当はタナカ本人です
●社長の「こうしたい」を取り入れた問題解決を提案
●県内の専門学校・非常勤講師として『租税法』他を担当(2019年4月~)
●FM-FUJI「教えて税理士さん」出演(東京地方税理士会広報活動)
●ブログは毎日

本日記
正午あたりから曇って風が強くなって一気に冬感が。
寒いからなのか、年度末が近いからなのか、はたまた気のせいか、
他の季節に比べ、運転の恐怖感がちょっと上がるなぁと思うのが冬。
自転車で通勤・通学などされる人には、まずは左側通行守ってくださいませと。
(話が散らかってますね)
今日のラジオ
●安住紳一郎の日曜天国
●アンガールズのジャンピン
●稲村亜美とダンビラムーチョの野球のハナシ