成人の日に税理士が毎年思うこと― 20歳で知らなくていい税金、知らないと困る税金 ―
スポンサーリンク
成人の日のニュースを見るたびに、
税理士として毎年、同じことを思います。
晴れ着やスーツに身を包んだ新成人の姿は、
見ていて素直に「おめでとう」と感じます。
一方で、仕事柄どうしても頭をよぎるのが、
「いずれ税金でつまずくこともあるんだろうな」
という現実です。
もちろん、これは本人の責任だと言いたいわけではありません。
むしろ逆で、誰もちゃんと教えてくれないまま大人になっているケースがほとんどだからです。
(注:アイキャッチ画像は少々大袈裟で、以下、そんなに深刻な話ではありません)
成人=自由、ではない
18歳になると、法律上は「大人」です。
選挙権があり、契約も自分の意思でできます。
ただ、税務の世界では、
成人=自由、ではありません。
「親が代わりに面倒を見てくれていた状態が、静かに終わる」
というのが実態です。
- 扶養から外れていることに気づかない
- アルバイト収入が増えて確定申告が必要になる
- 贈与があっても「申告」という発想がない
「そんなルールがあるなんて知りませんでした」
は、言い訳になりません。
20歳で「知らなくていい」税金
誤解のないように言っておくと、
20歳ですべての税金を理解する必要はありません。
例えば、
- 相続税の土地評価
- 法人税の繰越欠損金
- 国際課税やタックスヘイブン対策
こうしたものは、
20歳で知らなくても何も困りません。
税理士である私ですら、
すべてを完璧に説明できるわけではありません。
でも、知らないと困る税金もある
一方で、
知らないまま過ごすと、後から困る税金も確実にあります。
代表的なのが、次のようなものです。
扶養とアルバイト収入
「親の扶養に入っているつもり」が一番危なく。
本人は何も変わらなくても、
親の税金が増えるケースは珍しくありません
確定申告が必要になる収入
- アルバイトの掛け持ち
- 年末調整されていない収入
- 副業やフリマ・配信収入
「少額だから大丈夫」と思っている人ほど、後で気づきます。
贈与税(110万円の落とし穴)
「110万円までは非課税」という言葉だけが独り歩きし、
毎年もらっているとどうなるかまで理解されていないことが多い分野です。
税理士として一番感じること
税金のトラブルの多くは悪意ではありません。
ほとんどが「知らなかった」だけです。
しかも、
- 学校では教わらない
- 役所からも個別には教えてもらえない
- 親も経験していないケースがある
この状況で、
「自己責任です」と言われても、
正直きつい話だと思います。
だから私は、
「早く全部理解しなさい」とは思っていません。
それよりも大事なのは、
困ったときに、
「これ聞いていいのかな?」と思える相手がいるかどうか
ここだと思っています。
成人の日に、ひとつだけ覚えておいてほしいこと
成人はゴールではありません。
税務的には、静かなスタートラインです。
すべてを今すぐ理解する必要はありません。
でも、
- 扶養
- 申告
- 贈与
このあたりで
「よく分からないな」と感じたら、
放置しないこと。
それだけで後からのトラブルはかなり減ります。
成人の日のニュースを見るたびに、
税理士として毎年、
そんなことを考えています。
(まぁ、わたしもまったく知りませんでしたが…)
田中雅樹(税理士)
●単発相談担当・税務顧問担当はタナカ本人です
●社長の「こうしたい」を取り入れた問題解決を提案
●県内の専門学校・非常勤講師として『租税法』他を担当(2019年4月~)
●FM-FUJI「教えて税理士さん」出演(東京地方税理士会広報活動)
●ブログは毎日

本日記
昨日「二十歳の集い」を開催した自治体がおおくて、今日は消防団の「出初式」。
わたしが消防団にいた時は、成人式後の会場を消防団が使っていました。
土足のまま体育館に入れるからなのですが、片付けが大変でしたね。
(市の職員の方々は準備だけで。なんとも合理的。)
今日のラジオ
●東京ポッド許可局
●マキタ課長ラジオ無尽
●田中みな実 あったかタイム
●髭男爵山田ルイ53世のルネッサンスラジオ