【税理士が解説】YouTubeの広告収入に消費税がかからない理由とは?
スポンサーリンク
YouTubeで得られる広告収入――
「売上が1000万円超えたけど、消費税はかからないの?」
「課税事業者になったけど、YouTube収入には消費税かかってない?」
って、聞いたことあるでしょうか。
実は、YouTubeの広告収入には消費税が“かからない”のが基本です。
今回はその理由を、わかりやすく解説します!
■ 消費税ってどんな取引にかかる税金?
消費税は、次のいずれの条件も満たす取引に対してかかります:
- 国内で、事業者が事業として行う
- 対価を得て行う資産の譲渡やサービスの提供
です。たとえば:
- 日本国内のお店が商品を売る → 課税対象
- 日本の事業者が国内のお客さんにサービスを提供 → 課税対象
YouTube広告収入は、「国内で」の条件が満たされていません。
(ので、課税対象外です)
■ YouTubeの広告収入は「Googleから支払われる=国外取引」
YouTuberが得ている広告収入は、ざっくり言えば:
✅ アメリカにあるGoogle(YouTube)から
✅ あなた(投稿者)に対して
✅ 広告の成果に応じて支払われる
という構造です。
この場合、「役務の提供(=動画を通じた広告枠の提供)」は、日本からアメリカに向けて行っていると判断されます。
■ 消費税法上では「課税対象外」扱いで“課税されない”
このような取引は、消費税法上では「国外事業者へのサービス提供」に該当します。
そしてこのような取引は、
✅ 米国で行われる役務の提供(国内で行われる事業ではない)→課税対象外
という扱いになるのです。
つまり:
内容 | 消費税の取扱い |
---|---|
日本企業が日本の企業に広告提供 | 消費税がかかる(課税取引) |
日本人YouTuberがGoogleに広告枠を提供 | 消費税がかからない(課税対象外) |
■ ただし「消費税がかからない」=「帳簿に載せなくていい」ではない!
ここ、注意点です。
- 「消費税がかからないから記帳しなくていい」→ ❌
- 正しくは「“課税対象外の売上”として記帳する」→ ✅
特に課税事業者になっている方(売上1,000万円超など)は、
- 収入の内訳(課税/非課税/免税/課税対象外)を正確に分けて記帳する
- 仕入税額控除を受けるときに、「非課税売上」(今回の記事には関係なし)があると割合が下がることがある
など、申告上も地味に影響が出ます。
(注:YouTube広告収入は不課税売上。課税売上割合の計算には影響ありません。)
■ まとめ:YouTube収入に消費税がかからない理由と注意点
ポイント | 内容 |
---|---|
課税対象か? | 課税対象外売上で、消費税はかからない |
なぜ? | Googleがアメリカ法人=国外への役務提供だから |
記帳はどうする? | 「課税対象外売上」として記帳 |
消費税を払う必要は? | YouTube広告収入自体には無し |
YouTubeをはじめとしたネット収入も、事業として行っている以上は**“税務の視点”を持つことが大切**です。
「自分の収入は課税?非課税?どう処理すればいいの?」
そう迷ったときは、ひとりで悩まず専門家にご相談を。
田中雅樹(税理士)
●単発相談担当・税務顧問担当はタナカ本人です
●社長の「こうしたい」を取り入れた問題解決を提案
●県内の専門学校・非常勤講師として『租税法』他を担当(2019年4月~)
●FM-FUJI「教えて税理士さん」出演(東京地方税理士会広報活動)
●ブログは毎日
本日記
星野源✕佐久間宣行 ということで、先週の「星野源のオールナイトニッポン」を。
仕事論が聞ける組み合わせ、大好物です。
今日のラジオ
●プチ鹿島のラジオ19xx
●マキタ課長ラジオ無尽
●星野源のオールナイトニッポン