税金を支払ってお金を残すという感覚。ムダな出費をやめよう！

 

お金は大事です。
経費になるから出費は痛くない、というのは妄想です。
税金を支払ってお金を残してください。

高価な営業車はいちばん後

ベンツは経費になるか、
フェラーリは経費になるか、
よくお題になる話です。

答えは「なる」なのですが、本当の問題はそんなところにありません。
ベンツはピンキリですがそれは置いておいて。。その投資をして、回収できるだけの売上げが計上できるか。高価な車を買った上で利益が出せるかです。
事業の投資に必要な目線はそういうもので、社長のご褒美に会社のお金を使っちゃうのはダメなのです。

もう絶対ダメ！です。いやホントに。冗談で書いていませんよ。

保険は「何もなかった」場合まで考えて

保険とはリスクに備えるもの。
社長はもちろん、社内のキーマンに何かあったら大変です。だから会社は保険に加入するんですね。

その保険という商品ですが、書くまでもなく無料ではありません。お金がかかるわけです。
社長がずっと元気。キーマンもずっと元気。これって大歓迎なことですが、保険の掛け金はムダになります。

バランスという言葉はそんなに好きじゃありませんが、保険に関しては必要な感覚です。
保険の営業マン（営業レディー）のウリ文句に耳を傾けてばっかりでは、お金がいくらあっても足りません。
そうそう起こるはずもない事態に、そんなにお金つかっちゃあダメなのです。
起こりそうな事態だったら、保険屋から断られるのですから。。

会社のお金で遊ばない。今は。

車もそうですが、福利厚生をいいわけに遊ぼうとしていませんか？
税金もってかれるくらいなら福利厚生で遊ぶぞ！…は、やめてください。

遊びに行ける社内規定にしたい、
飲み食いに行ける社内規定にしたい、
出張費をたくさん支払える社内規定にしたい、、、

確かに税務上OKなラインは存在します。
しかしやめましょう。今の時代、従業員はプライベートを大事にする人がおおいです。
社長以外が望んでいないお金の使いかた、しないでください。

売上3か月分のキャッシュを持つ

やめろやめろと書いてきましたが、ずっと「やめろ」というつもりはありません。
高級車が必要なケースもあるかもしれませんし。

じゃあ「やめろ」からの卒業はいつか。
それは「月平均の売上高の3か月分」と同じだけのキャッシュを常に持てたときです。
持つまでは、お金を貯めることを考えましょう。

銀行から借りたって構いません。しかし使えば減りますし、返済が始まれば減ります。
借りる、プラス、お金が貯まるだけの売上げをつくる。経費と税金に消えた上でお金がたまる体制をつくるのです。

仕事はもちろん、車も遊びも保険も、お金があってこそです。
万が一への備えもお金です。

資金繰りに追われる前に。。

税金に消えるくらいなら無駄づかいするほうがマシ。。
そう考えちゃう気持ちはわかります。でも考えるまでにしないと（未遂でいないと）、税金よりはるかに多額なお金がムダに消えてゆきます。

やがて資金繰りに追われる訳ですが、そうなったら悲惨な現実が待っています。
この記事を書いている日は、個人の確定申告期限を目前に控えているタイミング…。
資金繰りに追われた経営者はそんなタイミングであっても、
「確定申告なんて後だよ！」
という心境になっているでしょうね。

利益を出して、お金をためて。
経費になるお金は仕事に必要なものだけ！
税金は必要な痛みです。そういう感覚を持ちましょう。

Writer｜田中雅樹（税理士）

●担当者はタナカ本人。
●社長の「こうしたい」を取り入れた問題解決を提案する。
●山梨県内の専門学校・非常勤講師として『租税法』を担当（2019年4月～）
●FM-FUJIラジオ出演（1年に1回ペース）、ブログは毎日。