ニガテを “半分、強い” に。山梨県中央市の税理士

【相続税対策】名義預金がらみのあれこれ

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名義預金、作ってますか?
せっかく子や孫の名義で預金を作っても、あげたことになりませんよ。
(; ・`д・´)

そんな例をふたつ、紹介させていただきます。

[speech_bubble type=”fb” subtype=”L1″ icon=”ORE.png” name=”タナカ”]山梨県で税理士として開業予定のタナカです。
以前、贈与はあげる側・もらう側、双方の意思が必要と書きました。
軽く考えてナァナァにしてしまうと、いざその日が来たときには手遅れです。[/speech_bubble]

 

前回相続対策としての、生前の贈与を考える

 

名義預金の失敗例

相続人:配偶者、子供5人

子供のうちの一人(Aさん)が、被相続人である父(甲さん)の生前に父からお金をもらっていました。
具体的には、甲さんがAさん名義の口座を作って入金。
カードをAさんに渡して、Aさんはお金をおろして使っていました。

Aさんが助けてもらっていたことは、他のきょうだいには秘密。
きょうだいには特に、ばれたくなかったAさん。
甲さんが亡くなっても、誰にも明かしませんでした。

そして。

甲さんが亡くなった日前3年以内の贈与(Aさんがもらったお金の分)を相続税の課税価格に加算せず、相続税の申告をすることに。。(※1)

預金の動きから、税務署に疑われたのでしょうか。
申告書を提出してから数か月ののち、税務署から税務調査の連絡がありました。

[speech_bubble type=”fb” subtype=”L1″ icon=”ORE.png” name=”タナカ”]もしくは、他の財産について疑いがあったのかも知れませんが、この例では考えないでください。
ちなみに、相続税の税務調査は、調査官は調査前にいろいろ調べがついていることがほとんどです。[/speech_bubble]

 

調査の結果、やはりAさんが受けた贈与のもれを指摘され、修正申告することになりました。
そして、Aさんは故意に隠していたことから、重加算税(※2)。

他の相続人の納税額も増えます。(※3)
Aさんが他の相続人の分まで相続税を負担したとしても、他のきょうだいから冷たい目で見られることは間違いありません…

隠しても、どうせバレるのです。
はじめから正直にいきましょう。

  • ※1…相続開始の日(甲さんが亡くなった日)前3年以内の贈与は、相続税の計算に含まれます。その3年以内に支払った贈与税があれば、相続税から差し引けます。
  • ※2…故意の財産隠しなどの場合に、増えた税額に対して課される税金です。増えた分の35%の金額です。
  • ※3…相続税の額は、まず相続税の総額を計算し、その総額を相続財産の割合で各相続人に分けます。そのため、この例のような場合は、相続人全員の納付額が増えてしまいます。

 

[speech_bubble type=”fb” subtype=”L1″ icon=”ORE.png” name=”タナカ”]Aさんは贈与税の申告はしていたのか?など、ツッコミどころはあると思います。
贈与税の申告をしていたら、税理士は正しく相続税の申告ができたでしょう。
(贈与税の申告が無くても、預金の動きから相続人たちに説明を求めたかも。)
まぁここでは、税理士が関わっていたかどうか定かではありません。[/speech_bubble]

 

 

名義預金だったものをうまく使えた例

わたしと同じ部の消防団員が、最近一戸建てを新築しました。
購入資金については、父親から一部助けてもらったと聞いています。

[speech_bubble type=”fb” subtype=”L1″ icon=”ORE.png” name=”タナカ”]おそらくですが、お父さんは、子供名義で貯めている預金は税金などかからず子供のものと思っていたでしょう。
結果的には「住宅取得等資金の贈与税の非課税」の控除額が高めの、いい時期に贈与ができてよかった例です。[/speech_bubble]

 

わたし、その時も今もまだ税理士ではないので、一般的な「住宅取得等資金の贈与税の非課税」の話しだけ、その彼にしたことがありました。
(すでに建築業者からは聞いていたようですが、聞かれたので。)

で、この例でよく分かるのが、名義預金は贈与にならないということ。
やっぱり相続対策にはならないということです。
(今回は、たまたま良いタイミングで家を建てることになったのが幸いだった。)

お父さまは複数年にわたってその口座に入金していたと思いますが、1枚の贈与税の申告書に載った数字(1年分の数字)はその口座の全額ですから。
(ま、納税者がそのように申告書を作っているんですが。。)

[speech_bubble type=”fb” subtype=”L1″ icon=”ORE.png” name=”タナカ”]先月、1,200万円の控除(省エネ等住宅)を受けて、期限内に申告を終えたと聞きました。
慣れない申告と引っ越しで大変だったようですが、両方とも無事終わり、いい顏してました。[/speech_bubble]

 

住宅取得等資金の贈与税の非課税は、相続対策として強力です。
単純に贈与だけのことを考えても、贈与税をかけずに(または安く)子や孫にお金のためにお金を使えるチャンスです。

参考住宅取得等資金の非課税限度額

省エネ住宅等 左記以外の住宅
H281.1~H29.9.30 1,200万円 700万円
H29.10.1~H30.9.30 1,000万円 500万円
H30.10.1~H31.6.30 800万円 300万円

 

省エネ住宅等とは
  • エネルギーの使用の合理化に著しく資する住宅用家屋
  • 地震に対する安全性に係る基準に適合する住宅用家屋
  • 高齢者等が自立した日常生活を営むのに必要な構造及び設備の基準に適合する住宅用家屋として一定のもの

 

次回相続税・贈与税の疑問あれこれ(Q&A)

 

執筆後記
  • 「4月5日の記事が二つ、4月6日の記事がナシ」という状態になっていました。
    よく分かりませんが、今のわたしにブログ書きための余裕はありません…
    毎日更新にはこだわっていますので、倒れない限りは毎日更新します。(体調は良いです。)
    (;´Д`A “`
  • ドラゴンクエストXIの予約が始まりました!(PS4版、3DS版ともに!)
  • Evernoteのセミナー、抽選にもれました…
    外れメールはすぐゴミ箱へ!(笑)
昨日の一日一新

相続診断士過去問(Androidアプリ。3択・4択は制限時間キツイ。。)

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