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【簿記入門】キャッシュフロー計算書のよみかた

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今回は、キャッシュフロー計算書について書きます。

キャッシュフロー計算書には「直接法」と「間接法」の二種類がありますが、「間接法」が一般的と言われています。
なので、「直接法」については今回ふれません。
資格試験で知っておく必要がある人だけでいいでしょう。

ちなみに、簿記関係の資格試験だと、

  • 日商簿記1級
  • 全経簿記上級
  • 税理士試験の「簿記論」・財務諸表論

このあたりの出題範囲に含まれています。

[speech_bubble type=”fb” subtype=”L1″ icon=”ORE.png” name=”タナカ”]山梨県で税理士として開業予定のタナカです。
キャッシュフロー計算書は、見かた自体はわりとカンタンです。
作成はシンドイです(笑)[/speech_bubble]

 

前回【簿記超入門】売上原価の求めかた

 

キャッシュフロー計算書の本

本日のブログは、↓この本を読んで内容を決めました。
例によって、Kindle Unlimited 対応です。

発行日だけ見ると古めの印象を受けます。
でも、キャッシュフロー計算書には、「改正」はまずありません。

そして中身はマンガです。

「マンガで覚える」というようなビジネス本は、「マンガ部分が少なめ、大事な部分はガッツリ活字」というものが多い印象があります。
でもこの本は、マンガ部分でしっかり解説してくれています。

今後、

  • 簿記検定のむずかしいところを受ける
  • 税理士試験を受ける
  • 仕事で作成するかも
  • とりあえず読めるようになりたい

という方には、入門書としておススメです。

 

 

キャッシュフロー計算書(間接法)とは

こんな感じです。
٩( ”ω” )و

Ⅰ営業活動によるキャッシュ・フロー
 税引前当期純利益 ×××
 減価償却費 ×××
 貸倒引当金の増加額 ×××
  :
 有形固定資産売却益 -×××
 売上債権の増加額 -×××
 たな卸資産の減少額 ×××
 仕入債務の減少額 -×××
  小計 ×××
   :
 法人税等の支払額 -×××
 営業活動によるキャッシュ・フロー ×××
   
 Ⅱ投資活動によるキャッシュ・フロー
 有価証券の取得による支出 -×××
 有価証券の売却による収入 ×××
 有形固定資産の取得による支出 -×××
 有形固定資産の取得による収入 ×××
 投資有価証券の取得による支出 -×××
 投資有価証券の取得による収入 ×××
 貸付けによる支出 -×××
 貸付金の回収による収入 ×××
 投資活動によるキャッシュ・フロー ×××
   
Ⅲ財務活動によるキャッシュ・フロー  
 短期借入による収入 ×××
 短期借入金の返済による支出 -×××
 長期借入による収入 ×××
 長期借入金の返済による支出 -×××
 社債の発行による収入 ×××
 社債の償還による支出  -×××
 株式の発行による収入   ×××
 自己株式の取得による支出  -×××
  : 
財務活動によるキャッシュ・フロー  ×××
   
Ⅳ現金及び現金同等物の増加額 ×××
Ⅴ現金及び現金同等物期首残高  ×××
Ⅵ現金及び現金同等物期末残高  ×××

 

カンタンに解説させていただきます。
٩( ”ω” )و

まず、2行目の「税引前当期純利益」からスタートです。
「税引前当期純利益」は、損益計算書(P/L)からもってくる数字です。

その次に「減価償却費」。
減価償却費は費用なので、利益を減らしますね。
しかしお金が動く費用ではないので、税引前当期純利益に足しもどします。

4行目の「貸倒引当金~」も、減価償却費と考えかたは同じです。
費用なので利益を減らしますが、お金は動きません。
なので、足しもどしとなります。

5行目の「有形固定資産の売却益」。
「益」なので、利益を増やします。
でも、売却益の数字はお金の収支とは関係ないので、利益から引きます。
「有形固定資産の売却」の場合は、利益に足します。

売上債権の増加額」の場合は、利益から引く。
「売上債権の減少額」の場合は、利益に足します。
売上債権が減るということは、売掛金や未収金を回収して現金が増えるということですね。
逆に債権が増えると、利益は増えるのにお金は増えないということです。

「たな卸資産」を買ったら(たな卸資産が増えたら)現金が減る。
「たな卸資産」が売れたら(たな卸資産が減ったら)現金が入ってくる。
なんとなくでも分かるでしょうか。

[speech_bubble type=”fb” subtype=”L1″ icon=”ORE.png” name=”タナカ”]売上債権の増減、たな卸資産の増減は、理屈がちょっとややこしいですよね。
債権・たな卸資産が増えたら現金はマイナス、買掛金(仕入債務)が増えたら現金はプラス。
いずれ理屈はついてきます。最初の内は機械的な覚えかたでも大丈夫です。[/speech_bubble]

 

間接法で難しいところはここまで。
「Ⅰ営業活動によるキャッシュ・フロー」は一部省略していますが、省略部分は読めば分かります。

 

Ⅱ投資活動によるキャッシュ・フロー

「有価証券」と「貸付金」と「有形固定資産(建物など)」ですね。
株を買ったり、建物を買ったりすればお金が減りますし、お金を貸せばお金が減ります。
これらの出金は費用にはならないので、「税引前当期純利益」に反映されていません。
でもお金は減るので、マイナス項目です。

逆に、「有価証券」・「有形固定資産」を売ったらどうでしょう。
売れば損益が出ますが、損益部分については「Ⅰ」で調整済みです。
(「Ⅰ」の調整により、売った損益は消されています。)
あとは売った結果、もらったお金を足すだけです。
(売って「未収金」となった場合は、「Ⅰ」の債権の増減で調整となります。)

「貸付金」は回収するものです。
元本と利息を回収するわけですが、利息に付いては(省略していますが)「Ⅰ」で調整済みです。
元本の回収額だけ、プラスしましょう。

 

Ⅲ財務活動によるキャッシュ・フロー

「Ⅱ」が分かれば大丈夫でしょう。
考えかたは同じです。
٩( ”ω” )و

とりあえず、ひとつだけ。
株式の発行は、仕訳であらわすとこうなります。

(現金)×× (資本金)××

「税引前当期純利益」に関係しない取り引きですが、現金は増えるので足してあげます。

 

下3行

ⅠからⅢまでで、当期中の「現金・預金」の増減が出ます。

その増減を「現金・預金」の期首残高に足すと、当期末の「現金・預金」の残高が出るというわけですね。

[speech_bubble type=”fb” subtype=”L1″ icon=”ORE.png” name=”タナカ”]ここまで、タテにけっこうな長さで出来上がります。
作るのは大変ですが、読むほうはなんとかなりそうだと思いませんか?
すべての項目を見るのではなく、金額の大きいところだけ注目してもいいと思います。
(作るときは細大もらさずですが。)[/speech_bubble]

 

 

さいごに

解説はひかえめにするつもりが、けっこう書いてしまいました。

くり返しになりますが、キャッシュフロー計算書は、資格試験だと日商簿記1級など、けっこう難しめの試験の範囲に含まれています。

でも、日商簿記3級が合格できれば、読むことは十分できます。
作れないこともないでしょう。
٩( ”ω” )و

 

執筆後記

ロールプレイングゲームの名作「ウィザードリィ」のバッタもんみたいなアプリ(Androidアプリ)をインストールしてみました。
高いボーナスポイントが出るまでねばって、ドワーフで侍を作成。
キャラクターだけ作って、ダンジョンには行かないかもしれません(笑)

昨日の一日一新

いちばん安いkindle端末でマンガを読む。

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